(株)鳥取再資源化研究所のガラス発泡技術を活用した研究が日本土壌肥料学会ポスター賞を受賞
2015.09.18
(PDF版は、こちら)
(株)鳥取再資源化研究所(本社:鳥取県、代表取締役:竹内 義章、以下「当社」)は、鳥取大学と行っている共同研究2件について、日本土壌肥料学会2015年度京都大会(9月9日(水)~11日(金)開催、以下「土肥学会」)にて発表を行い、うち1件がポスター賞を受賞いたしました。
当社が鳥取大学と共同で土肥学会にて発表した研究は、ポスター賞受賞研究「水稲栽培におけるリサイクルリン資材の有効性」と「鶏糞灰由来のリンを含有させた発泡ガラスの肥効評価」の2件です。両発表ともに、廃棄物中に多量に含まれるリンの再利用を目的とし、前者は下水溶融スラグ(※1)に、後者は鶏糞灰(※2)に着目しました。今回の研究は、それぞれの資材に当社のガラス発泡技術を組み合わせることで、それら肥料としての有効性を評価したものです。
ポスター賞受賞研究「水稲栽培におけるリサイクルリン資材の有効性」では、ガラス発泡技術を活用した下水溶融スラグ資材が、水稲栽培において肥料として有効であることを明らかにしました。現在、下水溶融スラグは道路用骨材、コンクリート骨材、地盤の改良材等として多く利用されています。当社の特許技術(※3)により、下水溶融スラグに含まれるリンを有効活用し、新たに農業向けの安全・安心なリサイクルリン資材としての利用が可能となります。
「鶏糞灰由来のリンを含有させた発泡ガラスの肥効評価」においては、鶏糞灰を含有させたガラス発泡資材が、ブロッコリー栽培において、市販のリン肥料(熔リン)と同等の効果を期待できることを明らかしました。鶏糞灰はすでに肥料として利用されているものの供給過多であり、その利活用が望まれています。今回の研究成果を応用することで、鶏糞灰の肥料としての用途が拡大することが期待されます。
当社ではこれまで、ガラス発泡材「ポーラスα」を活用した排水中のリン吸着・フッ素吸着、畜産・食品加工施設脱臭、水質浄化、農業用土壌改良など、幅広い分野での問題解決に資する技術開発を行っています。今後も引き続き研究開発を進め、ガラス発泡技術のさらなる幅広い分野への応用可能性を追及してまいります。
※1:下水溶融スラグ - 下水汚泥の焼却灰等を1300℃以上で溶融・冷却・固化させたもの
※2:鶏糞灰 - 鶏糞の焼却処理時に発生する焼却灰
※3:当社が保有する技術、特許については、こちらをご参照ください。
https://www.t-rrl.jp/core-tech/
本件に関するお問い合わせ:株式会社鳥取再資源化研究所 上井
TEL 0858-49-6230 FAX 0858-49-6288 e-mail: kamii@t-rrl.jp
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